今回は、「大胸筋」に効かせるためのダンベルフライを解説します。

フライ系の種目は、重りを身体から遠ざけることで負荷をかけていくのが特徴です。
そのため、プレス系の種目よりも 軽い負荷でのトレーニングになります。

主要部位

主要部位は「大胸筋」

【起始】
鎖骨(内側1/2)、胸骨、第1~6肋軟骨、外腹斜筋の腱膜

【停止】
上腕骨(大結節稜)

※「起始」と「停止」の位置を近づけると 収縮、反対に2つの位置を離すと 伸長(ストレッチ)、となる。

注意点

フリーウエイト全般に共通して言えることは、「重力を上手く利用すること」です。
そのためには、重さを素直に受け止めることがポイントです。

ダンベルフライで難しいのは

  • 姿勢の維持(胸を張り続ける)
  • 肘の「位置・角度」

です。


動作中、 胸の張りを維持できれば、大胸筋に負荷を集中させることができます。

肘の「位置・角度」については、後ほど、腕の力を最小限に抑える方法を解説します。

収縮ポジション(スタートポジション)

フラットベンチに、仰向けになります。ダンベルの持ち方は「縦」向き。

ここで重要なのが 胸の張り です。

  • 頭・両肩・臀部を、フラットベンチにつける
  • 両足は、床に置く
  • 背中を寄せて、胸を張った状態をキープ
  • 床に対して 垂直方向にダンベルを上げる
  • 腕(肘)は、無理に伸ばしきらなくてOK
  • 呼吸・・・収縮時に はく。(伸長時に すう)
さらに!

胸の張りがキープできていれば、挙上時にダンベル同士がカチンッとぶつかることはありません。もしぶつかってしまう場合、それは大胸筋ではなく、腕の力でダンベルを操作していることになります。

腕(肘)については、あまり意識せず、少し緩めた状態でOKです。無理に伸ばそうとすると、胸を張ることが難しくなります。

胸を張った姿勢に余裕ができ、大胸筋の最大収縮を意識できるようになると、自然に腕も伸びてくるようになります。

伸長ポジション

伸長ポジションで重要なのが、肘の「位置」と「角度」です。

「大胸筋を効率よく鍛えたい! 」「腕ばかり疲れる💧」という方は、この2点をぜひ見直してみてください。

  • 臀部・頭は、ベンチから浮かせない
  • ダンベル・肘は、バストトップのライン上に揃える。(大胸筋の上下幅の中央ライン)
  • 肘は、少し曲げる(30度くらい)
  • ダンベルを下ろす位置は、大胸筋の力が抜ける手前 まで
さらに!

肘の「角度」は、「30度」 が目安です。この角度は肩関節が安定しやすく、また腕の力を最小限に抑えてくれます。個人差はありますので、ご自身に合わせて微調整してみてください。