‘見た目’ を良くするための筋肥大トレーニングと、「ベンチプレスのMAXを更新したい」など最大挙上重量を上げるための筋力トレーニング。

どちらも、トレーニングジム内では人気のトレーニングです。

この記事では、改めて2つの違いを整理してみたいと思います。

・筋肥大:「特定部位」×「非効率」×「反復」

・筋力(最大挙上):「全身」×「効率化」×「単発」

動きの違い

<筋肥大トレーニング>

例:アームカール

上腕二頭筋にターゲットを絞り、8~12回程度の反復、負荷を重心軸から遠ざけてトレーニング。

<筋力トレーニング>

例:デッドリフト

負荷を下から上に引き上げる力。全身の筋肉を使い、負荷を重心軸に極力近づけた動作。
(重量MAX更新のために、反復トレーニングは必要。)

筋肥大トレーニングの特徴

三角筋(肩)のトレーニングを例に 見ていきましょう。

特定部位だけを使う(意識)

「サイドレイズ」も「ショルダープレス」も、動作は違いますが三角筋をターゲットにしています。

姿勢を固定し、他の部位の力を極力使わないようにコントロールします。

 ▶ 三角筋に効かせるトレーニング方法はこちらサイドレイズ」「ショルダープレス」 

「非効率」な動作

あえて負荷をかける’ ことをします。
重心軸からダンベル等の位置を遠ざけることで、軽めの負荷で鍛えることができます。

この「重心軸」と「ダンベル」、双方の距離に合わせ、負荷の調整をします。
例えば、上図のサイドレイズとショルダープレス。
サイドレイズの方が重心軸より遠いため、より軽い負荷で刺激を加えることができます。

「反復」してオールアウト

筋肥大のためには、ターゲットの筋肉に十分に刺激を入れる必要があります。

そのためには、姿勢を保持し、10回前後の反復を重ね、限界まで追い込んでオールアウトさせます。

筋力(最大挙上重量)トレーニングの特徴

デッドリフトを例に 見ていきましょう。

全身の筋肉を使う

動きのメインとなる股関節周りの筋肉、姿勢を保持する筋肉、バーベルを持つ筋肉・・・。

全身の筋肉を上手く使うことで、高重量の扱いが可能となります。

「効率的」に動作

バーベルが最も軽くなるように動作します。

同じ100kgでも、一番軽くなるのは「重心軸」の真上。(重心軸から離れるほど負荷は重くなります。)

フォームも、バランス良くコンパクトにまとめます。

上図のAは、バランスの取れたフォーム。足底全体で、床からの力を受け止めることができます。
一方のBは、お尻側にバランスが偏っています。かかと重心になってしまい、まっすぐ引き上げるのが困難です。デッドリフト初心者によくみられるフォームです。

 デッドリフトのトレーニング方法はこちらデッドリフト

「1回挙上」のためのトレーニング

「MAX更新」するためには、「1回に集中」するためのトレーニングが必要です。

もちろん、高レップスのトレーニングはフォームを固めるため、また重量に慣れるために必要です。しかし、それだけではMAX更新の限界は早く訪れます。

フォームが安定し、固まってきたら、段階的にレップス(連続挙上回数)を減らし「集中して力を発揮する」トレーニングを行っていきます。