今回は、「静的ストレッチ」と「動的ストレッチ」について解説していきます。

ストレッチには種類がいくつもありますが、ここでは大きく「静的」「動的」の2パターンに分けて解説していきたいと思います。

特徴

それぞれの特徴を、ざっくりとまとめました。

静的ストレッチ:動きを止めて筋肉を伸ばす

動的ストレッチ:動かしながら筋肉をほぐす

それでは、もう少し詳しく見ていきましょう。

静的ストレッチ

「静的」なので、静かに行います。

筋肉が伸びたところで10秒キープする」といったストレッチ方法です。

反動はつけずに、ゆっくり行うことがポイントです。

静的ストレッチの「例」

ももの裏側のストレッチです。

お尻を後ろへ引き、ももの裏が伸びたところで10秒ほどキープします。

(図:のもも裏のストレッチ)

 ▶ハムストリングスのストレッチ

二の腕のストレッチです。

肘を曲げ、お尻を後ろへ引き、二の腕が伸びたところで10秒ほどキープします。

(図:の二の腕のストレッチ)

 ▶上腕三頭筋のストレッチ

静的ストレッチの「特徴」

静的ストレッチの良い点としては、「特定の筋肉・場所」をゆっくりじっくり伸ばしていくことができる、ということです。

また、呼吸もゆっくり続けながら行うため、心身のリラックス効果もあります。

難しい点としては、「伸ばしたいところを伸ばす」ためには姿勢が重要である、ということ。

関節の曲げ方・目線・背すじの伸ばし方など、姿勢を正しく取れるかどうかでストレッチ効果に大きな差が出てきてしまいます。

動的ストレッチ

「動的」なので、動きながら行うストレッチです。

反動をつけて行う方法もありますが、安全のためトレーニングの初・中級者の方は反動をつけずに行うことをお勧めします。

動作はがんばり過ぎず、通常の呼吸+笑顔 で行うのがポイントです。

動的ストレッチの「例」

<回転動作のストレッチ>

動画は肩周りのストレッチです。

ゆっくりと大きく回すことで、肩関節周りについているたくさんの筋肉を同時にストレッチすることができます。

※回転動作のストレッチは、他にも「腰回し」「足首回し」などがあります。

<静的ストレッチを利用した動き>

動画はももの裏側のストレッチです。

じっと伸ばしている時間を短縮し、「伸ばす⇔戻す」の動作を繰り返す、といった方法です。(反復回数の目安:5~10回)

反動はつけず、丁寧に行いましょう。

動的ストレッチの「特徴」

動的ストレッチの良い点としては、関節周りの筋肉を一度にたくさん動かすことができる、ということです。

動かしながらほぐしたり、伸ばしたり、関節可動域を広げていくことができます。

また、動作を続けることで筋肉や関節などが温まり、ケガの予防にもつながります。

一方で、難しい点としては丁寧な動作が必要、だということ。

何となく動かしているのか?、または身体の動きを確認しながら行っているのか?で、ストレッチ効果に差が出てしまいます。

身体の動きを確認する方法として

 ・左右の動きに違いが無いか?
 ・動きは滑らかか?
 ・きれいな「円」を描けているか?(回転動作の場合)

などを意識されると良いと思います。

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動的ストレッチについては、「あまり馴染みがない」という方も多いかと思います。

当サイトでは、動的ストレッチの紹介を今後も続けていきますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。

【参考1】 ▶股関節の動的ストレッチ

 【参考2】▶骨盤周りの動的ストレッチ