フリーウエイトトレーニングの基本は「重力に抵抗する」ことです。
しかし、「身体が硬い」などの理由で、重力をまっすぐに受け止められないフォームになってしまうことがあります。その代表がショルダープレスです。
具体例
上図は、負荷をまっすぐに受け止めていないフォーム、フィニッシュポジションです。
どちらのショルダープレスも、垂直(黄色)のラインよりも斜め前へ挙上していることがわかります。
垂直に動作できないと どうなる?
動作が垂直(重力の方向)とずれるとどうなるでしょうか?
前方へ挙上した場合をみていきましょう。
まず、ダンベルは落下しようとします。(①ブルーの矢印)
↓
しかし、身体はこの動きに抵抗します。
この姿勢を維持させようと、戻す力が働きます。(②ピンクの矢印)
問題なのは、この抵抗する力にダンベルの重さが加わることで、肩関節への負担が増すことです。ダンベルが重いほどリスクは上がります。
負荷を垂直に受け止めていれば、リスクはぐっと下がります。
対処法
「そうは言っても、どうしても斜めに上がってしまう。」
「無理に姿勢を取ろうとすると、かえって肩を痛めてしまう。」
そんな方のための対処法です。
対処法は、「身体の角度を変えてしまう」こと。(上図)
アジャストベンチを利用し、垂直に挙上できる角度に合わせます。
まずは、肩を守る(ケガをさせない)対策をすることです。
そして同時に、肩回りの可動域を広げるストレッチを続け、段階を踏んで通常ポジションでトレーニングできるようになっていただければと思います。