大胸筋の「上部」にターゲットを絞ったトレーニングを解説します。
主要部位
主要部位は「大胸筋上部」
【起始】
鎖骨(内側1/2)、胸骨、第1~3肋軟骨あたり
【停止】
上腕骨(大結節稜)
※「起始」と「停止」の位置を近づけると 収縮、反対に2つの位置を離すと 伸長(ストレッチ)、となる。
注意点
フリーウエイト全般に共通して言えることは、「重力を上手く利用すること」です。
そのためには、重さを素直に受け止めることがポイントです。
インクラインダンベルプレスで難しいのは、ダンベルの「軌道」です。
床に対して垂直に動作 できるようになることが、トレーニング効果を上げるための最優先課題です。
トレーナーなどに軌道を確認してもらったり、鏡でセルフチェックをしながら、焦らずフォームを固めていきましょう。
ベンチの設定
アジャストベンチ(角度を調節できるトレーニングベンチ)を使います。
大胸筋上部を鍛える場合、 ベンチの角度は 約30度。
ベンチの角度を上げていくほど、「肩」に負担がかかってきます。
収縮ポジション(スタートポジション)
- 頭・両肩・臀部は、ベンチにつける
- 両足は、床に置く
- 背中を寄せて、胸を張った状態をキープ
- ダンベルは、「床」に対して垂直に上げる
- 腕(肘)は、伸ばしきらなくてOK
胸の張り(背中の寄せ)がキープできていると、ダンベルはふらつかずに挙上できます。
また、「挙上時にダンベル同士がぶつかる」のは、胸が張れていない、つまり大胸筋上部の力が抜けて 腕の力でダンベルを上げているためです。
伸長ポジション
- 臀部・頭は、ベンチから浮かせない
- ダンベルを下す位置は、鎖骨とバストトップの中間あたり
- 前腕(ダンベル~肘)は、「床」に対して垂直
気をつけたいのは「おしりを浮かさない」ことです。
お尻を浮かせば高重量は扱えます。しかし、それではインクラインではなくなります。(身体がフラットの状態に近くなるので、普通のダンベルプレスと変わらなくなる。)
ターゲットになっているのは大胸筋の「上部だけ」なので、使う筋肉量が少ない分、重い重量は扱えません。
1つの目安として、インクライン初心者の方は ダンベルプレスで扱える重さの半分まで と考えておくと良いかと思います。