
胸のトレーニングマシン「チェストプレス」の使い方を解説します。
今回は、胸の筋肉全体をバランスよく鍛えるための基本ポイントを、5つ厳選してご紹介します。

1 マシンの「高さ」調整
2 マシンの「前後幅」調整
3 姿勢
4 肘の位置
5 呼吸
それでは、順に解説していきましょう。
マシン設定のポイント(2つ)
マシンの設定は実はとても重要です。お手本のようなフォームでも、マシンの設定が合っていなければトレーニング効果は半減してしまいます。
「胸に効いている感じがあまりしないなぁ」と感じている方は、まずはマシン設定を再確認してみましょう。

ポイント 1 マシンの「高さ」調整:バストトップとグリップの高さを合わせる
胸の筋肉(大胸筋)全体を鍛えるためには、胸の中央(バストトップの高さ)と、負荷がかかるグリップの位置(手で握る部分)を揃えることが大切です。
この位置がずれると 大胸筋にうまく負荷がかからず、トレーニング効果が薄れてしまいます。
ポイント 2 マシンの「前後幅」調整:身体とグリップの距離を近づける
グリップを手前に引いたときに「胸が伸びている!」と感じられるよう、背もたれやグリップの位置を調整します。
この「伸びている感覚」があることで、トレーニング効果はさらに高まります。
柔軟性などを考慮しながら、自分に合ったポジションを見つけてください。
※肩に痛みがある方や身体が硬い方は、無理のない範囲で調整しましょう。
動作中のポイント(3つ)
続いて、動作中に意識したいポイントを3つご紹介します。

ポイント 3 姿勢:常に背筋を伸ばす
動作中は、背筋をピンと伸ばし、胸を張った姿勢をキープしましょう。
特に、グリップを前に押し出すときは「猫背」になりやすいので注意が必要です。姿勢が崩れると胸の筋肉に力が入らず、代わりに「腕」ががんばってしまいます。
「チェストプレスで腕が疲れる」という方は、まず姿勢を見直してみてください。
ポイント 4 「肘」の位置(角度):マシンの動きに合わせて調整する
肩への負担を減らし、効果的にトレーニングを行うには、マシンの動きに肘の角度を合わせる ことが重要です。
まず、使用するマシンのグリップがどの角度で動くかを確認します。(例:床と平行に動くタイプ、20度ほど上向きに動くタイプなど)
グリップが上向き20度で動く場合は、肘も自然に20度下げた位置で構えます。
「重さをまっすぐに受け止める」イメージでポジションをとりましょう。
ポイント 5 呼吸:押すときに「吐く」 手前に引くときに「吸う」
呼吸はシンプルですが、とても大切なポイントです。
特に重要なのは、グリップを手前に戻すときに大きく息を吸うこと。
戻しながら息を大きく吸うことで、大胸筋のストレッチ感が高まり、トレーニング効果もグンとUPします。
おまけ:肩に力が入ってしまう場合の対処法
「マシン設定もフォームも気をつけているのに、どうしても肩に力が入ってしまう...」
そんな方におすすめの対処法をひとつご紹介します。
それは グリップを「縦」に持つ です。

人の身体の構造上、グリップを横向き(手のひらを下)に握ると、肩に力が入りやすくなります。
そこで、「グリップを縦に持つ」ことで、肩の力みを軽減することができます。
※グリップの持ち方を変えると、手の位置が少し下がります。その場合は、再度グリップの高さを調整し、バストトップと合わせるようにしましょう。
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チェストプレスは、マシンの設定と動作中の意識を少し変えるだけで、トレーニング効果が大きく変わります。
基本のポイントを押さえて、ぜひ胸全体をバランスよく鍛えていきましょう!