初心者の方でも使いやすい「チェストプレス」マシン。
正しく使えば、上級者でも十二分に活用できる、とても奥深いマシンでもあります。
今回は、主要部位の大胸筋に効かせる方法 を解説します。
主要部位
ターゲットは胸の筋肉、「大胸筋」です。
大胸筋は意外と大きく、
上下幅は「鎖骨から ろっ骨の下、みぞおち付近」まで
左右幅は、「胸骨から 腕の骨」まで
あります。
わきの下、くぼみの手前側でつかめる筋肉が「大胸筋」です。
注意点
チェストプレスで難しいのは
- 肩 に力が入りやすい
- 腕 に力が入りやすい
という点です。
大胸筋にしっかり効かせるには、肩や腕など「他の筋肉の力を 極力使わない」ことが重要です。
そのためには、「マシンの設定」や「肘の軌道」のコントロールに注意する必要があります。
マシンの設定方法
チェストプレスでは、主に ①高さ と ②前後幅 の調整ができます。 ※マシンにより異なる場合があります
① シートの高さ
「バーを握る位置」と「バストトップ」の高さを揃える。
② 背もたれの位置(前後幅)
大胸筋がしっかりストレッチできる位置まで、前に出す。
<補足 ①>
負荷は、バーを握っている位置に加わります。
この位置に、大胸筋の上下幅の中央(バストトップ付近)を合わせることで、大胸筋をまんべんなく鍛えることができます。
<補足 ②>
大胸筋に、より負荷をかけるためには「どれだけ深くストレッチをかけられるか」が重要です。
細身の方など、マシンの設定だけではストレッチが十分にかけられない、物足りないという方は、「補助パッド」などを背中に置いて調整してください。
収縮ポジション(スタートポジション)
基本姿勢では、バーを「横向き」で握ります。
- 呼吸・・・息をはく
- 目線・・・正面
- 背すじを伸ばし、おしり・肩を 背もたれにつける
- 腕(肘)は 無理に伸ばしきらなくてOK
胸を張って、みぞおちが下がらない(凹まない)ように意識することで、大胸筋の収縮率がUPします。
伸長ポジション(フィニッシュポジション)
ここで重要なのが、「マシンの軌道」と「肘の軌道」を合わせる ということです。
マシンによって、バーの動く「角度」が異なります。
例えば、床とほぼ平行だったり、15度の角度で少し上向き、30度の角度でかなり上向き・・・など様々です。
まずは、使用するマシンが「どの角度で動くのか?」を見極めましょう。
- 呼吸・・・息をすう
- 目線・・・正面
- 「肘」の向き・・・マシンの動きの角度と「一直線」になるように合わせる
- 肩の力を抜く
- グリップは優しく握る
呼吸と動作を合わせることで、大胸筋に強い負荷をかけることができます。
(息を吸いながら、ゆっくりと負荷をのせていく。)
また、グリップを強く握りしめると、肩や腕に力が入りやすくなります。
手が滑らない程度に 優しくグリップを握ることで、大胸筋に負荷が集中しやすくなります。
応用編:肩に力が入ってしまう場合の対処法
基本の姿勢でやってみたけれど、どうしても肩や腕に力みが入ってしまう・・・という方向けの 応用編 です。
対処法は、グリップを「縦」に握る、です。
持ち方 以外 は、基本の姿勢・動作と同じです。
- バーを握る位置とバストトップの高さを合わせる
- 目線・・・常に正面
- 呼吸・・・バーを押す時に「はく」、バーを戻す時に「すう」
- 肘は自然に動かす。(縦に握っている時は、肘とマシンの軌道が合いやすい)
この方法は、軽度の肩の痛みがある方にも応用可能です。ただし、持ち方を変えても痛みが出る場合は、チェストプレスマシンの使用をしばらくの間 お控えください。