
太ももとおしりを鍛えるマシン、「レッグプレス」。
「膝に負担が掛かる」「太ももの前ばかりが疲れる」という方も、フォームを見直すことでバランスよく安全にトレーニングすることができるようになります。
今回は、初心者の方にもわかりやすいよう、ポイントを7つにまとめて解説します。

1 プレートとシートの「距離」調整
2 足の「位置」
3 膝の「向き」
4 プレートの押し方
5 動作のしかた
6 動作の範囲
7 呼吸
それでは順に見ていきましょう。
マシン設定のポイント(1つ)

<ポイント1> プレートとシートの「距離」調整:姿勢をキープできる範囲で、できるだけコンパクトに
足のプレートまたはシートを前後に動かし、自分の脚の長さや柔軟性に合わせて調整します。
このときに重要なのが「姿勢」です。
- 背筋を伸ばし、深く座る
- 腰は丸めず、しっかり立てる
この姿勢で、膝の角度が「90度くらい」になるよう設定します。
柔軟性のある方など、90度よりも狭く設定しても問題ない方は、姿勢を維持できる範囲でコンパクトに調整してください。可動域が広がり、トレーニング効果をUPさせることができます。
動作中のポイント(6つ)

<ポイント2> 足の「位置」:肩幅 & 足裏全体で押せる高さ
足は少し広め、「肩幅」に置きます。太もも全体にバランスよく刺激が入る幅です。
足幅が狭いと、外ももに負担が集中しやすいので注意が必要です。
高さは、「足裏全体で均等に押せる位置」にセットします。微調整しながら自分に合った高さを探してみてください。
※つま先の向きは、「自然に足を置いたときの向き」でOKです。
目安としては、平行~やや外向き(最大20度程度)。
ただし、左右バラバラ、極端な外向き・内向きにならないように注意が必要です。

<ポイント3> 膝の「向き」:つま先の向きとそろえて動かす
膝を曲げ伸ばしする際は、「つま先の方向」と「膝の向き」を一致させることが重要です。
- つま先が平行なら、膝もまっすぐ前へ
- つま先が外向きなら、膝も同じように外へ
つま先と膝の向きが異なると、膝関節に負担が掛かりやすくなります。
<ポイント4> プレートの押し方:足裏全体で押す
プレートを押すときは、足の裏「全体」を使って均等に力を入れるのが基本です。
レッグプレス動作に十分慣れている方は、少しだけ「かかと寄り」で押すと、意識しづらい「おしり」や「もも裏」に より効かせることができるのでお勧めです。
注意点として、つま先側だけで押すと膝に負担が掛かりやすくなるため、かかとが浮かないようにしましょう。
<ポイント5> 動作のしかた:股関節から動かす
レッグプレスでは、3つの関節(股関節・膝・足首)が連動して動きますが、メインは「股関節」です。
- 「股関節」を曲げて → 伸ばす
膝や足首は、この流れに合わせて自然に連動して動きます。
※膝の向きだけは前述の通り、常に意識しておきましょう。
<ポイント6> 動作の範囲:負荷を感じる範囲でコントロール
プレートを押すときも戻すときも、「筋肉に負荷がかかっている!」と感じる範囲で行います。
「おしりの下」あたりを意識するとやりやすいです。
- 押すとき → おしりの下がキュッと締まるところまで
- 戻すとき → おしりの下が伸びているのを感じるまで
感覚がわかりにくい場合は、お尻の下に手を添えながら動作すると効果的です。
反動を使って必要以上に動作をすると、膝や腰に負担が掛かりやすくなりますので注意してください。
<ポイント7> 呼吸:押すときに「吐く」
レッグプレスは比較的重い重量が扱えるため、無意識に呼吸を止めて力んでしまいがちです。しかし、呼吸を止めると血圧が急上昇するリスクがあります。
- プレートを押すとき → 「吐く」
- 戻すとき → 「吸う」
動作と呼吸ををセットで覚えると、安全に動作が行えます。
* * *
レッグプレスは一見シンプルな動作ですが、フォームや姿勢を意識することで、より安全かつ効率的に下半身を鍛えることができます。
ご自身の身体と相談しながら、無理なく続けていきましょう!