
胸のトレーニングマシン「ペックフライ」。
一見、簡単で楽しそうに見えるマシンですが、「どこに効いているのかわからない」「腕が疲れる」という声もよく聞きます。
胸に効かせるためには、まずは正しいマシン設定、そしてトレーニングフォームがカギとなります。
今回は初心者にもわかりやすいよう、胸にしっかり効かせるための基本的なポイントを、7つに絞って解説していきます。

1 シートの「高さ」調整
2 背パッドの「前後幅」調整
3 グリップの「開き幅」調整
4 姿勢
5 肘の位置
6 動作範囲
7 呼吸
それでは、順に解説していきましょう。
マシン設定のポイント(3つ)

<ポイント1> シートの「高さ」調整:バストトップとグリップの高さを合わせる
胸の中央(バストトップ)と、グリップの高さ(手で握る部分)が合うようにシートを調整します。
この位置が合っていると、大胸筋全体にバランスよく負荷をかけることができます。
<ポイント2> 背パッドの「前後幅」調整:マシンの「支点」と「肩」の位置を合わせる
ペックフライは、肩関節を支点とした回転運動です。(扇子を閉じるような動き)
背パッドの位置を調整し、マシンの支点(回転軸)の真下に、肩関節(動きの支点)がくるようセットします。
※背パッドの調整ができない機種では、補助パッドなどを使って調整してください。
<ポイント3> グリップの「開き幅」調整:180度に広げた位置を基準に調整
深呼吸をしながら両手を広げ
  ↓
腕と床を「平行」に保ったまま 肘を少し曲げた位置 (肘の角度:20~30度)
が、グリップのスタート位置です。
「180度」を基準に、大胸筋の柔軟性に合わせて調整してください。(大胸筋が硬い方は、180度よりも狭くなります)
無理に広げるのはNGです。
肩関節に大きなストレスがかかるため、必ず自分に合ったポジションで設定してください。
動作中のポイント(4つ)

<ポイント4> 姿勢:胸を張って背筋を伸ばす
ペックフライで最も難しいのが、この姿勢の「維持」です。
動作中は、背筋をピンと伸ばし、胸を張った姿勢を、動作中ずーーっとキープします。
特に注意が必要なのが「両手を寄せる」とき。
ヒトの身体は構造上、「両手を寄せる =(イコール) 猫背になる」ようにできているのですが、ここはあえて反抗して 胸を張り続けるようにがんばります。
ペックフライで胸に効かせられるかどうか?は、この「姿勢の維持ができているか?」で9割方決まります。習得には少々ハードルが高いですが、あせらずゆっくりチャレンジしていきましょう。
<ポイント5> 肘の位置:少し曲げて、床と平行に保つ
ペックフライで2番目に難しいのが「肘」のポジションです。
肘の「角度」は 20~30度。
特に両手を広げるときは、肘を少し曲げることで大胸筋に効かせやすくなります。
一方、両手を閉じるときは、腕(肘)を伸ばすのが ”理想”。
しかし、腕を前方に伸ばすと背中が丸まりやすいという難しさがあります。
この場合は、肘を少し曲げて胸を張る方が効果的です。無理に腕を伸ばして背中が丸まるよりも、姿勢を優先した方が大胸筋に刺激が入りやすいです。
肘の「高さ」については、前腕(手~肘)が床と平行になる位置を維持します。大胸筋にスムーズに負荷を伝えることができる高さです。
動作に慣れるまでは、つい肘が下がりやすくなります。肘が下がったまま動作を続けると、腕や肩関節などに負担が掛かりやすくなるので注意しましょう。
<ポイント6> 動作範囲:負荷を感じる範囲でストップ
開くときは、胸が「伸びているな~」と感じられる範囲でストップします。
また、閉じるときは胸が「キュッ」と締まったところでストップします。
胸を張った姿勢が維持できていれば、両腕が平行のあたりで「キュッ」と感じられるはずです。
もし、グリップ同士がくっつくまで閉じてしまう場合、胸が張れずに猫背になっているか、または肘が曲がりすぎていることが原因です。
<ポイント7> 呼吸:開くときに「吸う」
大きく息を吸いながら両手を開くと、胸が開きやすくなり、大胸筋への刺激も よりアップします。
閉じるときは息を吐きます。
「息を吐きながら、胸を張って両手を寄せる」のはとても難しいですが、繰り返しながら少しずつ慣れていきましょう。





 
 
 
 
 
 
 







