首のストレッチ方法をご紹介します。
「首」はデリケートです。
首のストレッチ・トレーニングについての指導を、直接トレーナーから受けている方を除き、
動作時に「反動をつける」「手でギュッと押す」といった行為はNGです。
決して無理をせず、丁寧に余裕を持った範囲で動作しましょう。
ストレッチのポイント
首は7つの骨(頸椎)でできています。
そのうちの頸椎2番と7番は、頭を動かしやすい、動きの良いところです。
この2か所を意識しながら行うと、無理なく効果的にストレッチをすることができます。
頸椎2番
位置は、後頭部のぽこっと凹んでいるあたりです。「鼻」とほぼ同じ高さにあります。
私たちが 小さくうなずく時の動きは、この頸椎2番が支点となった動きです。
頸椎7番
位置は、首の付け根のあたりです。
頸椎7番は、手で触って確認することができます。
頭を軽く前に倒し、首の後ろを上から下へ触れていくと、ボコッと出っ張る部分が見つかるかと思います。(骨の角度がカクっと変わるところ。)ここが頸椎7番の骨です。
私たちが 大きくうなずく時の動きは、この頸椎7番が支点となった動きです。
ストレッチの具体例
横にひねるストレッチ
<A 鼻の高さで回旋>
頸椎2番を意識した動作です。
動きは小さいです。
<B 首の付け根の高さで回旋>
頸椎7番を意識した動作です。
動きは大きくなります。
無理にひねらず、息をはきながら余裕を持った範囲で行ってください。
左右の動きの違いもチェックしていきましょう。
首の回旋範囲(目安):左右共に0~60°
横に傾けるストレッチ
<A 鼻を支点に側屈>
頸椎2番を意識した動作です。
動きは小さいです。
<B 首の付け根を支点に側屈>
頸椎7番を意識した動作です。
動きは大きくなります。
「頭の重み」を利用してストレッチを行います。
頭部の重さは、体重の約10%と言われています。(体重60kgの方で 約6Kg)
かなり重いですから、ゆっくり丁寧に頭を傾けましょう。
首の側屈範囲(目安):左右共に0~50°
※ストレッチの強度を上げる場合※
「B」の大きな動きの際、上図のように鎖骨を手で固定しながら行うと、さらにストレッチをかけることができます。
斜めに動かすストレッチ
<A ナナメ下>
あごを、可能な範囲で鎖骨に近づけます。
<B ナナメ上>
斜め上を見上げます。口を少し開けると無駄な力みが抜けてやりやすいです。
「A 右斜め下」「B 左斜め上」を1セット(上図)として行います。
それぞれ3~5秒の停止、5セットを目安に繰り返します。
終了後、逆の方向も同様に行います。
※ストレッチの強度を上げる場合※
「B」のナナメ下を向く姿勢の際、背中を少し丸めると、僧帽筋上部までストレッチをかけることができます。